Berryz工房に助けられた女ヲタがSixTONESにハマった話


私は幼い頃をモーニング娘。全盛期で過ごし、漠然とアイドルに憧れを抱いている少女だった。


小学生になり、周りにはもうハロプロモーニング娘。の名を出す人間はいなかったし、私もたまーーにモーニング娘。がバラエティ番組などに出演するときに思い出したように見るだけであった。


その頃の女子の注目の的はジャニーズで、私も気がつくと同じようにジャニーズに夢中になっていた。今もだが。また、女性アイドル界隈はAKB48が全盛期を迎え、世間は「アイドル前髪でチェックの制服の女の子集団」こそアイドルであると認識し始めていた。


全盛期からその頃までのモーニング娘。と言えば「明るい髪で派手なメイクに露出度の高い衣装」が目立ち、世に言う清楚とは程遠い集団であった。でも、今思うに私はそんな彼女たちが好きであったのだ。好きな髪型、流行りのメイク、まさに『他人ウケより自分ウケ』という彼女たちが。とはいえ、みんなが派手であったかというと違う。道重さゆみのように黒髪を貫いたメンバーもいる。それもまた好きな髪型を貫いている彼女たちらしさである。


その後、モーニング娘。自体も黒髪率が高くなり、アイドルと言ったら清楚な見た目である。といった価値観が浸透したように思う。(平均年齢が下がったことも考慮されなくてはならないが)

私はこういった縛りを窮屈に思うようになっていった。

私の憧れていたアイドル像と段々とズレが生じていったのだ。気がつけば自分の容姿なんか気にしなくなっていったし、髪型だって鬱陶しくないのが最優先だった。洋服もヒラヒラしたスカートは履かなくなり、パンツスタイルのみで過ごしていた。



だが、それはあるグループとの出会いで一変する。


ちょうど中学生から高校生になる前あたりでBerryz工房のリリースイベント会場であったショッピングモールに家族で訪れた。そこで衝撃を受けた。

センターの紫の髪を始め、金髪や茶髪、またはももち結び。。。

どれも自由で全てが肯定されているアイドルに出会ったのだ。


最初の衝撃は髪色だけだったが、家に帰り調べてみると様々なことを知ることになる。


Berryz工房は、7人組アイドルグループ(結成時8人グループ)であり、現在は無期限の活動休止中である。

その当時、風貌が似ているアイドルが主流であった(主観)中で、あまりにもバラバラであった。


例えて言うのであれば、

「全員が違う雑誌のモデルやってそう」

といった感じである。

個性的であるという言葉では片付けられないのである。同じクラスであっても全員違う仲良しグループにいるであろう。

誤解を恐れずに言うと、身長は凸凹、スレンダーな子もいれば、女性アイドルの中では太めな子もいたし、地黒も色白も、パッチリ二重も奥二重気味の子もいて、その容姿からもバラバラ具合がわかる。


しかしながら、みんなそれぞれ自分の目指すアイドルを全うしている。それは伝わる。そんなアイドルである。


そんなことがあり得るのかというと、結成の経緯を知ると納得がいくだろう。彼女たちがグループとしてデビューしたのは平均年齢11歳。みなハロプロキッズオーディションで合格した15人の小学生の中から選抜された。

当時は恐らくまだアイドルとして生きていく覚悟もなかったのだと思う。また、どんな大人になっていくかも自分たち以外の周りの大人もわからない状態であったと思う。

そんななか結成されたグループなので、だからこそ彼女たちは何色にもなれたし、なることを望まれたのだと私は思っている。



当時、典型的なアイドルに飽きていた私にとってそれは新鮮に映り、そして自分を肯定されたような気分になったのである。


私は、Berryz工房には全ての女子を肯定してあげる強さがあると確信している。現在は無期限の活動休止中であり、現在の姿としてはBerryz工房はないが、今も映像などを見返すと、自分を肯定してくれる気分になる。


彼女たちの「かわいい」は一つではない。


派手な髪色でクルクルに巻き、マツエクやカラコンをして濃い色のリップを塗っていても、

一度も染めたことのない綺麗な黒髪を綺麗に梳かし、最低限のメイクだけで過ごし、頰に寝後をつけて微笑んでいても、

流行りの髪型、自分が影響を受けたものに合わせた髪型、好きなもの、自分がアイドルとして最大限に活きる容姿を好きなだけ追求してる彼女たちはいつだってかわいい。

そして、そのみんなに一つづつあるかわいいを否定せず、無理に合わせようとせず、大切にしているのがわかる。


だから、私も好きなメイクをして髪を伸ばして綺麗な色に染め、巻いてみたり、今まで遠慮していたワンピースやスカートを着てみた。

彼女たちほどかわいくは全くならなかったが、それでも自分の中にお洒落をしている自分を肯定できる免罪符を確かに持つことができたのである。


一般的には好きな人などができた時にかわいくなりたいと思って努力する人もいるであろう。それがないまま高校生になってしまっていた私に、かわいくなりたいと思わせた存在は、紛れもなくBerryz工房なのだ。


こうして、幼少期の憧れが完全に復活し、ハロプロの奥深さに惚れ込み、今の今までハロヲタとして生きてきた。





また、それとは別にジャニーズもずっと好きであった。

私が好きなのはいわゆるデビュー組の某グループの某メンバーであり、それも小学生の時から今まで全く変わらずに応援している。

小学生のころは、両親にコンサートに行かせてもらえなかったので、専らCDやDVDを買って聴いたり、テレビ番組を見たり、アイドル誌を買って読むくらいのファンだった。


DVDや番組は家族がいる手前、何度も繰り返し見ることができないが、アイドル誌は時間があるときに好きなだけ読めるので何度も何度も読み返していた。そこにまだSixTONESになる前の彼らがいた。

その時はまだグループすら所属していない彼らであったが、当時Jr.だったメンバーの中でも“お気に入り”のメンバーとして注目していた。

とはいえ、特に会いに行けるコンサートに行けるわけでも、ましてやファンレターを送るわけでもなかったので本当にただただ本の中の“お気に入り”でしかなかったのであるが。



その後、好きなグループはアイドル誌を卒業してから私はそれを買うことはなくなったので段々と本の中の“お気に入り”は記憶が薄れていくこととなった。



2018年、ジャニーズはデジタルに進出をすることを決めた。

ある意味実験台としてジャニーズJr.がYouTubeチャンネルを開始したのは記憶に新しいことであると思う。


当然、ジャニーズ界隈にいた私はその情報を受け取ったが特に興味が湧くわけでもなく、見ずに過ごしていた。


しかし、SixTONESがMVを出した時にたまたま、その日の気分で再生ボタンを押してしまった。


そこには昔本で見ていた声もダンスも見たことがなかった“お気に入り”の子が大人になり歌い踊っている映像があった。


すごい。今でも頑張っているんだ。


ただ、そう思いYouTubeアプリを閉じた。その時は。




数ヶ月後、妹の勧めでMVではなくただ楽しそうにクイズに答えている動画を見た。全員好きなだけ喋り、ボケツッコミの立ち回りが目まぐるしく変わる中で、唯一感じられたのは、メンバー同士がそれぞれを尊重しあっているということだ。

細かいところでいうと、髪型を被らないようにと工夫しているのだが、〇〇がこの色にしたなら自分はこの色に変えようと柔軟に変えていくところがある。他のグループは黒髪・前髪ありのメンバーばかりになったとしてもそれはそれとして活動しているように感じているが、SixTONESにはそれを感じられない。

プロとしての覚えてもらいやすさと自分の好きなものやりたいことを尊重するスタイルはBerryz工房にも通ずるものがある。

こうして、無事SixTONESに引き込まれていくことになったのであった。



なぜ、ハマったのか自分なりに考えたところ、それはやはりBerryz工房の好きな部分との重なりを異常に感じたからなのではないかと思い至った。


SixTONESは、いい意味でバラバラである。

なのに仲が良さそうだし、息の合ったパフォーマンスは多くの人を魅了する。


ドラマで共演したことをきっかけに結成されたこのグループにはある種の運命を感じる。

当然メンバーのバランスは考えられているのは承知の上であるが、特に仲良し6人組ではない彼らがお互いを引き寄せ、グループを組み、そして2020年にデビューを迎えるのである。


そして、私が長年応援している某グループは似たようなタイプが集まっているグループだなと感じる。全体的にインドアで内向的な人が多く、常に肩を寄せ合ってスクラムを組んで立ち向かっていくような印象がある。

一方で、SixTONESはどうだろうか。内向的な人も外交的な人いるように思う。しかも極端な人が多いかもしれない。でも、それを否定せずに肯定しつつ、外側を向いて円になって外を睨み続けているような印象だ。いつでも攻撃できるし、いつ攻め込まれてもこの場所は守り抜いてみせる。そんな強さを感じられる。


どちらがいいという話ではない。

あくまでもBerryz工房との比較のなかで重なる部分がただ多いということである。


私は男性ではないので全ての男性の肯定であるとまでは言い切っていいのかわからないが、その可能性を強く感じる。

ハーフでも、親族に対して言われることがあっても、父親が偉大すぎても、ダンスが下手でも、友達が少なくても、本人たち自身が追求しているものを見ていれば黙って納得するであろう。

みんなそれぞれかっこよく、このかっこいいは誰にも否定できない。




私は、彼女らと彼らが求める理想が現実になる日を求めて今日も生きていきたいと思う。







最後に、



菅谷梨沙子さんと夏焼雅さんの歌声とジェシーさんと京本大我さんの歌声はグループの強みでしかないし

熊井友理奈さんのスタイルと清水佐紀さんのダンスと森本慎太郎さんのダンスはグループの華だし

徳永千奈美さんの笑顔や高地優吾さんの笑顔は人を明るくさせてくれるし

嗣永桃子さんのプロ意識やストイックさと松村北斗さんのそれはグループの指標になるし

須藤茉麻さんの思いやりと田中樹さんの思いやりはグループの安定には絶対に必要だし



兼ヲタ増えたら嬉しいな!!!!!!!!!