アイドルのダンスに想いを馳せる

平成から令和に変わり、それ以前のアイドルよりダンススキルを武器にするアイドルが増えてきた。

そこで今回はグループの上手さというより、個人のダンススキルの特徴について勝手に語りたい。
アイドルのダンスの巧さにはいくつか系統があるように思える。


①ダンス→歌タイプ

これは、平成から学生においてダンスが必須科目になったことなどから、より身近にダンスがある環境が多くなってきている最近のアイドルに多くいるタイプである。
アイドルになる前からダンススクールなどに通っており、ある程度のスキルを保持している上で歌うようになるので、新人ながらある程度余裕があるように見える(気がする)。(新人アイドルの顔の必死感は、ダンスの振りが入ってるかどうかに左右されがちな印象)

また、そもそもジャニーズJr.のレッスンは主にダンスだけであり(ボイスレッスンは任意)ダンスを完璧にするというのは先輩アイドルのバックダンサーから始まる人たちにとっては必須条件とも言える。ダンスを上手く踊って目立つことはデビューへの近道とも言えるかもしれない。

デビュー前から習っていたメンバーであるKIng&Princeの髙橋海人、Snow Manのラウール、モーニング娘。'20の石田亜佑美つばきファクトリー山岸理子秋山眞緒などは後にダンスメンバーとも言われ、グループのダンスパフォーマンスの要になりやすい。
全体的に筋力がしっかりとあり、後からマイクを持って踊るようになってもいつも通り踊ることができるメンバーが多い。



②歌→ダンスタイプ

これは少数派だと考えられる。なぜならば歌の専門的なスクールに通ってる人ならばそのまま歌手になるパターンが多いからであると推察される。しかしながら、習い事の多様化などもあり近年見かけるようになった。例としては、北川莉央(モーニング娘。'20)、鈴木愛理梅田えりかC-ute)*1などがいるだろう。
スクールではないが、モーニング娘。は女性ロックヴォーカリストオーディションの落選者で結成されているため、歌手志望からアイドルへの転身ということで初期メンバーは特にこのパターン当てはまるとも言える。
歌が上手いメンバーは必然的に歌割が増えるので初期から注目されやすいようにも思える。



③歌とダンス両方習うことができるスクール出身タイプ

有名どころでは広島ASHなど最近の女性アイドル界隈ではそういったタレントを目指すスクール生出身の方も珍しくない。Perfumeをはじめ、BABYMETALの中元すずかやモーニング娘。鞘師里保など、数々のスターを産んだのもこのスクールだ。
また、女性ならではではあるが、宝塚音楽学校入学を目指してスクールや習い事をしていた人も多い。モーニング娘。元リーダーの高橋愛アンジュルムの伊勢鈴蘭などが挙げられるだろう。
歌とダンス、総合的にスキルが高くデビュー時から注目されるメンバーが数多い。特に宝塚音楽学校入学には声楽やバレエが必須なので目指していたメンバーは曲によってはポップス、ヒップホップとは違うアプローチができるメンバーがいるのも特徴。


④同時習得タイプ

最近では事務所に所属する前の段階でスクールなどでスキルをある程度つけている子がいる一方で、一発合格で次の日からメンバーとして加わる場合やアイドル事務所やグループ全体の下部組織である研修生や研究生としてすぐステージに立つ子もたくさんいる。
かなり年齢が幼かったり、自分の意志ではなくオーディションに応募されたなどという昔ながらのパターンが多く、アイドル戦国時代と言われて久しい日本のアイドルでは活動期間が短いアイドルグループが増え、短期で結果が出せることが求められるようになり、容姿も含めてなかなか将来的な"伸びしろ"に任せることは難しく、大手事務所でもかなり少なくなってきている印象だ。
しかしながら、このタイプは成長過程をファンが追えるというアイドルの一番の強みが一番魅せられるという特徴がある。

ダンスはというと、SixTONES森本慎太郎アンジュルム佐々木莉佳子など筋力がついてマイクホールドもブレず歌いながらしっかりと踊るパフォーマンスをするタイプとBerryz工房清水佐紀モーニング娘。'20の譜久村聖、Juice=Juiceの宮本佳林高木紗友希など筋力はすごくあるわけではないが”歌いながら踊る”ということに特化しているアイドルが完成しやすい。
前者はダンス、後者は歌の片方だけを先に習ってた人もデビュー後にそういった方に収束する傾向にあるように思える。





以上ですべてのタイプを考察し終えた。
アイドルならではの着眼点で推しや担当、またはダンスが好みのメンバーの「ダンスにおける共通点」を探るのも楽しいのでお勧めしたい。